◼️耳鼻科とは?

耳鼻咽喉科は19世紀から始まった最も古い医療専門分野の1つです。英語ではENT(Ear, Nose and Throat)と呼ばれており、その名の通り、耳、鼻、喉、頭を含む頭頸部の病気の診断と治療を行います。

具体的には、耳の痛み、かゆみ、閉塞感、難聴、耳鳴り、めまいなどの耳の症状や、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、呼吸や嗅覚に影響を与える可能性のある鼻の諸症状、そして嚥下困難、のどの痛み、扁桃炎、声の変化、口と喉の癌などの症状も耳鼻科で治療します。

◼️耳鼻科と内科との違い

朝起きたら鼻水、喉の痛み、発熱そして頭痛、『病院に行った方がいいかな…』そんな時、皆さんはどの診療科を受診しますか?『とりあえず内科』という方も多いと思いますが、風邪は、「風邪症候群」と呼ばれ、鼻や喉の炎症や気管支の炎症など症状は様々。

また、様々な合併症を起こしやすいのも風邪症候群の特徴でもあり、適切な治療が合併症を防ぎ、早い回復への近道となります。実は、風邪症候群では、耳鼻科への受診がお勧めです。

内科は風邪や生活習慣病など処々の体調不良に対して総合的に診断する診療科ですが、めまい、鼻が詰まる、喉が痛いなど、明らかに耳、鼻、喉など関する症状であれば耳鼻科をお勧めします。

もちろん、内科でも診察はできますが、耳鼻科には専門的な治療器具が揃っているので、鼻や喉の粘膜の状態を内視鏡カメラで細かく把握することができ、適切な治療に繋げることができます。

◼️耳鼻科を受診すべき症状

風邪に限らず、耳鼻科を受診すべき症状は、数多くあります。

器官別症状を表にまとめましたので参考にしてください。

表に示したどの症状も先ずは、耳鼻科を受診してほしいものばかりです。

耳鼻科での速やかな診断が、早い回復へと導くものも多く、一例を上げると『逆流性食道炎』では、胃酸が喉頭まで上がってくるため粘膜に炎症がおこり、のどの痛みや飲み込みづらさなどを感じることがありますが、耳鼻科での診察では、内視鏡カメラで粘膜を診るため、診断が早く、速やかに治療を始めることができます。

また、突発性難聴などは、耳鼻科での治療が必須であり、他科を受診し、治療が遅れてしまうと回復まで時間がかかることもあり、速やかに耳鼻科を受診していただきたい思います。

昔は「お医者さん」と言えば全体的に体の不調を診てくれましたが、現在では、様々な専門分野が確立され、其々の医師がその専門を追求し、時に協力しながら治療を行うのが一般的になってきました。

耳鼻科でも他科での受診が必要な場合は、紹介状をお出しするなど他の医療機関との連携を取り、患者さんにより良い医療を提供することを第一としております。

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