手足口病とは
代表的な子供の夏風邪のひとつです。
例年夏から初秋にかけて流行します。
手足口病とは、口の中や手のひら、足の裏を中心に痛みを伴って、小さな水ぶくれ(水疱性発疹)を形成するウイルス感染症です。
乳幼児によくみられますが、年長児やまれに成人にもみられます。
手足口病の特徴は
- 口の中や手のひら、足の裏にできる痛みを伴う小さな水ぶくれが特徴です。
- 約1/3の割合で発熱も伴いますが、通常であれば2~3日で下がります。
- 発疹も1週間程度で消えます。
- 口の中にできた粘膜疹(ねんまくしん)の痛みのために、食欲が低下することがあります。
- まれに発疹が全身にひろがることがあります。
- まれに髄膜炎(ずいまくえん)や脳炎、心筋炎を合併することがあります。
原因・予防法
手足口病の原因
コクサッキーウイルスやエンテロウイルスによるものが多いです。
これらはヘルパンギーナの原因ウイルスと同じグループのウイルスです。
手足口病の予防法
潜伏期間は3~6日程度です。予防接種はありません。
唾液や鼻水、便などを介して感染するので、日頃から石けんで手を洗いましょう。
また子供が手を触れるテーブルやおもちゃなどを清潔にしておきましょう。
おむつの扱いにも注意しましょう。
医療機関を受診する目安は
- 口にできた発疹が痛いとき
- 高熱で食事や水分がとれずおしっこが減ったとき
- 頭痛が強いとき
- 元気がなくぐったりしているとき
上記に該当する場合は医療機関を受診してください。
家庭でのケア
特別な治療法がないので、症状に応じた対応を行います。
発熱による消耗が強い場合や口の中の発疹による痛みが強い場合は、お医者さんにかかり解熱鎮痛剤(げねつちんつうざい)を処方してもらいます。
水分補給を行い、刺激物を避けましょう
脱水に注意して、水分補給を行いましょう。
口の中の痛みがある時は、刺激となるような熱いもの、酸っぱいものなどは避けましょう。
登校・登園の目安
「学校保健安全法」の定める第1・2種感染症には含まれていないため、明確に定められた出席停止期間はありません。
ウイルスは数週間、飛沫や便中に排出されることがわかっていますが、「本人の全身状態が安定しており、発熱がなく、普段の食事が取れる状態」を登園、登校の目安とすることが一般的です。