2024.12.01 「他人と接する際の大切な姿勢」
「7つの習慣」の第5の習慣である「まず理解に徹し、そして理解される」は、他人と接する際の大切な姿勢を教えてくれます。この習慣では、自分の意見を述べる前に、相手の立場や感情を理解することを優先します。「自分がどう思うか」よりも「相手がどう感じ、何を求めているか」に焦点を当てることで、信頼関係を築く土台が生まれるのです。
私は初めて医療の現場で働くようになり、これまでの「患者側」としての視点から「病院側」の視点を経験する機会を得ました。患者の立場にいるときは、受付や診察の流れで「なぜこれをするのだろう?」「これはどういう意味があるのだろう?」と疑問を抱くことが多くありました。しかし、病院で働き始めると、受付業務の効率化や医療スタッフ間の連携など、患者さんが気づかない多くの背景が見えてきました。
一方で、当院は小児科もあり、親子で来院される患者さんが多いのですが、私はまだ親としての経験がありません。そのため、親御さんの「こうしてほしい」「これがあると助かる」といったニーズは、どうしても想像することに頼らざるを得ませんでした。「これは親御さんのためになるはず」と思って実行したことが、逆に負担をかけてしまう可能性もあると気づきました。
そこで、第5の習慣を意識して、「これは私の視点では良いと思うけれど、親御さんやお子様から見るとどうだろう?」と考えるようになりました。さらに、それだけではなく、実際に親子連れの患者さんに直接意見を伺う機会を持つようにしました。お話を聞くことで、こちらが気づかないニーズや課題を知り、それを改善するヒントを得ることができます。
患者さんの立場に寄り添い、理解を深めることで、病院がより過ごしやすい場所になると信じています。そして、自分の考えを押し付けるのではなく、相手の気持ちを読み取り、実際の行動に活かすことが、この第5の習慣から得た最大の学びであり、日々の業務で実践していきたいことです。
患者さんとの信頼関係を築くためにも、まず相手を理解する姿勢を大切にし、より良い医療サービスを提供していきたいと思います。