喉が痛い
「喉が痛い」と感じると言うことは「喉に炎症がある」と言うことです。
「喉」と定義される範囲は広く、鼻の奥から食道の入り口までをいいます。
この「喉」のうち、口の中から見えるのはごく一部です。
当クリニックでは、耳鼻科にて、鼻の奥から食道の入り口まですべてをカメラでチェックすることが可能です。
口から見えない「喉」の痛みにも対応しております。
喉の痛みの原因は様々です。放置しておくと、呼吸が苦しくなり(窒息)、緊急手術が必要になる場合もあります。
「喉が痛い」と感じたら早めに耳鼻科受診をしてください。
「喉が痛い」ときの、代表的な疾患を下記に記載します。
急性扁桃腺炎
扁桃腺は、喉のいろいろな部分にあります。
扁桃腺炎が最も多い部位は、口の中からみえる口蓋扁桃腺です。
扁桃腺炎すべてが、口蓋扁桃腺由来ではなく、舌の奥の舌根扁桃腺や、鼻の奥のアデノイドの細菌感染が原因かもしれません。
まずは、耳鼻科に受診し、しっかり診断してもらいましょう。
治療は、抗生剤内服で治ることが多いですが、重症例は抗生剤の点滴治療、場合によっては入院が必要です。
早めに受診をし、軽症のうちにしっかり治しましょう。
急性喉頭蓋炎
喉頭蓋は、喉の奥、声帯の上に存在します。
声帯に食べ物が入らないよう蓋をする機能を持っています。
声帯の真上にあるため、細菌感染を起こすとすぐに呼吸困難(窒息)が生じてしまいます。
痛みも強く、ご飯が食べられない状態で、受診される方が多いです。
口の中からは全く見えないため、耳鼻科にて経鼻喉頭ファイバースコープ(カメラ)で診断することが重要です。
治療は、抗生剤とステロイド点滴が主になります。必要であれば、入院加療をおすすめしております。
上咽頭炎
鼻の奥にある上咽頭には、アデノイドという扁桃組織が存在します。
鼻水が鼻の奥(上咽頭)にたまり炎症を起こしていることもあります。
また、鼻から吸った空気中のウィルスや細菌をキャッチして炎症を起こしていることもあります。
上咽頭炎には抗生剤治療が効果的なこともありますが、Bスポット治療という治療方法もあります。
Bスポット治療は、鼻や口の中から薬のついた綿棒を入れて、薬液のついた綿棒で上咽頭をこすることで上咽頭の炎症が軽快する治療方法です。
Bスポット療法は、上咽頭(鼻咽腔)の局部に対してのみの治療になるので、乳幼児から大人の方まで、また、妊娠中の方や授乳中の方にも安心して治療を受けていただける方法になります。
体内に起こっている炎症を治すには、抗生剤などの内服点滴治療だけでなく、滋養(栄養のある食事)と休養(十分な睡眠)が必要です。
痛み止めを食前や眠前に内服していただき、十分な滋養と休養をとって、しっかり治して下さい。