あなたのいびきは、睡眠時無呼吸症候群?
ご家族にいびきを指摘されたこと、日中に激しい眠気を感じたことはないでしょうか。
それは睡眠時無呼吸症候群(SAS)かもしれません。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは
睡眠中に10秒間以上、呼吸が停止することを「無呼吸」といいます。
この「無呼吸」が5回以上繰り返される病気が「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」です。
SASの患者さんは、睡眠時の血中酸素飽和度が下がってしまうため、夜間の睡眠の質が悪く、いびきや日中の眠気に悩まされています。
SASは生活習慣病(動脈硬化症・糖尿病・高血圧症・脂質異常症など)とも密接な関係があり、無治療で放置すると生命の危険が及ぶこともあります。
また、SASは日中の眠気を引き起こすため、運転中の事故にもつながることがあり、早期に適切な診断治療を行う必要があります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因
SASの原因は上気道(頸から上の空気の通り道)が閉塞することで起こります。
閉塞の原因は、
▶︎ 肥満:首回りの脂肪の沈着
▶︎ 扁桃腺肥大、アデノイド肥大
▶︎ 舌が大きい:顎に対して舌が大きい(小顎症)
▶︎ 鼻が詰まる:副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、鼻中隔湾曲症などによるもの
鼻のトラブルによるSASの場合には、まず鼻の治療をします。
当クリニックでは、経鼻喉頭ファイバースコープで、鼻の疾患がないか、扁桃やアデノイド肥大がないか確認します。
欧米のSAS患者さんは肥満の方が多いですが、日本のSAS患者さんは小顎症の方が多いです。
日本のSAS患者さんは太っていない方も多いです。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状
SASは様々な症状を起こします。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の合併症
SAS の患者さんの多くは、高血圧・心臓病・脳卒中・糖尿病などの生活習慣病を合併しています。
これらは放置しておくと、心筋梗塞や脳梗塞などが起こるリスクが高まります。
有明みんなクリニック 田町芝浦院では、SAS の診断を受けた方は、クリニック内の内科を受診していただき、生活習慣病精査を行っております。
耳鼻科ではSASの治療を、内科では生活習慣病の治療をして、患者様の健康をサポートして参ります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査
① 耳鼻科で鼻や喉の異常がないか、経鼻喉頭ファイバースコープを用いてチェックします。
② 鼻や耳に異常がない方は、自覚症状についての問診をうけていただきます。
③ ご自宅で、終夜ポリソムノグラフィー(PSG)という、睡眠状態(眠りの深さや睡眠の質)と呼吸状態(無呼吸回数や体内酸素飽和度)を測る検査を行っていただきます。
* 当クリニックでは簡易検査で行っております。検査機器は郵送でご自宅にお届けします。装着方法は簡単です
④ PSGの結果を外来で説明します。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療
睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断された場合は、治療を開始します。
治療は、
1)内科治療;生活習慣病治療、減量、禁煙など
2)CPAP(Continuous Positive airway Pressure:経鼻的持続陽圧呼吸療法);
寝ている間、簡易マスクを鼻に装着していただきます。
そして、鼻から呼吸に合わせて空気を送り込むことで、睡眠時の血中酸素飽和度を一定値以上に維持し、睡眠の質を向上させます。
3)マウスピース;軽度のSASの方に適応になります。
下顎を前方に広げるマウスピースです。
これを装着することで喉が広がり、肺にしっかり酸素を送り込むことが可能になります。
当院では、1)内科治療と2)CPAPを行っております。
3)マウスピースは近隣の歯科口腔外科へご紹介し、作成していただいております。
1)-3)のすべての治療に健康保険が適応となります。お気軽にご相談下さい。